．．．何よ、コレ。
第６迷宮．．．か。
今までにない、不気味な雰囲気だな。
あの赤いのって、血じゃないわよね？
いい雰囲気ですねぇ。
造りとしては、木偶ノ文庫と同じなのかな？
はい？
私にはとても同じ造りには見えないんだけど。
あっちが表面なら、ここは裏面って感じだな。
立ってるだけで不安になるね。
薄暗いんで、気を付けて先に進もう。
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って、敵が強いわ。
この痺れエリンギは死に際に全体攻撃＋麻痺を撒いてきます。
あとは大体、一撃が重い魔物ばかりですね。
俺が奇襲から猛毒の投刃を撒くとして、それだけで
進める程甘くはないか。
うん、常に奇襲できるわけじゃないしね。
となると方向としては．．．
こんな感じかな？奇襲を狙いつつ、
先手で敵の数を減らしていこう。
開幕にレオーシュがドライブスキルで敵の数を減らして、
残りは俺の猛毒の投刃で毒殺って流れか？
うん。基本はそうだね。
サビーナには、クイックステップで僕を最速で動かしてもらいたいです。
あとはほぼリジェネワルツとリフレシュワルツ要員ね。
「指揮官の長靴」を装備すれば、スキルを取らなくてもクイックステップを使えるけれど。
僕は開幕にドライブスキルを撃ったら、あとは防御してます。
下手に攻撃するよりも、毒死待ちですね。
コンバーター＋フィニッシャーで、ＴＰ効率も上々だな。
それなりに長い時間、探索を続けられるか。
でも一歩間違えれば全滅もあり得るから、結構ドキドキだよ。
はは。
普通にこの迷宮を進むだけで、ドキドキなんだけどね。
伝われこの思い。
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あれ、これは何だろう。
これは．．．死体だな。
白骨化している。
おお．．．
どうやら、死んでから大分時間が経っているみたいね。
何か書き残してますね。
ええと．．．「蟲 失敗 開けるな」 かな。
文章にすらなってないけれど、「開けるな」ってのが気になるわね。
蟲かぁ。
この先に、何かあるんでしょうか。
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．．．？
『．．．あの未曾有の天変地異とは何だったのか？
そして二度目はあるのか？ それは今後の
極めて重要な研究課題である。
何であれ我々は生き残った。
だが、生き残ったのは
我々だけなのだろうか．．．？
あの日以来、
外部と連絡する術も失われてしまった。
この国の民で生き残ったのはわずか数百名。
数ある避難所の内、私がいた一つだけが
偶然あの災害を乗り越える事ができた．．．』
．．．文章はここで終わっている。
．．．未曾有の天変地異？
これって、巨人のことじゃないわよね。
多分。それならそう書くと思いますし。
生き残ったのは、わずか数百名．．．か。
これは小説か何かか？もしくはどこか遠くのハナシか．．．
僕は結構、昔この大地であったことだと思うけどな。
は？これがかよ。
というか、ここって色々おかしくない？
ホラこれとか。
何で、迷宮の中にこんなものがあるのかしら。
ちなみに、食べたら普通に美味しかったです。
ＨＰとＴＰが回復しました。
いや食うなよ。
ったく何なんだここは．．．
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『．．．避難所を出て数日後、問題が
発生した。食料の生成機関が深刻な
ダメージを受けていたのが発覚したのだ。
しかも研究グループの調べで、荒野に実る
果実、野菜は毒を含んでいるとわかった。
それらを食す野生動物も同様に毒を持つ。
生成機関から満足な量の食料を得られず、
原始的な農業、牧畜、そして狩猟も
ままならない。
我々が避難所に隠れている間に
世界は変わり果ててしまった．．．』
『．．．今日、議会が結論を出した。遂に計画が
着手される。私も重要な役割を任される
運びとなった。誇らしい気持ちだ。
毒を含まぬごくわずかな植物を糧に、
我々は命を長らえてきた。しかし食糧不足の
問題は日々、肥大化している。
生き残る為のプランは主に二つあった。
我らの体を環境に合わせて適応させるか、
環境そのものを変えるか、だ。
長い議論の末、議会は後者を選んだ。
その計画を、我々は世界樹計画と名づけた．．．』
世界樹計画！
ちょっと待て、これは世界樹が造られるまでを書き残しているのか？
みたいだね。もしこれが本当なら．．．
この世界は、１度滅んでいると言っても過言じゃない。
滅．．．え？
だってそうでしょう。
生き残りは数百人、大地は変わり果ててしまったんですから。
．．．
たしかにな。
世界樹は、思っていたより切羽づまった状況で造られたのかもしれない。
巫女さんは何て言ってたっけ．．．
ちなみに、このフロアは端と端が繋がっているので、
本当の意味で端がないですね。
薄氷の上をずっと歩いている気分だったわ。
戦闘は結構、安定していたはずなんだけど。
先制とか状態異常とかに頼っているからな。
迷宮の雰囲気も、消耗する理由のひとつかもしれない。
最初でこれじゃ、先が思いやられるね。
それじゃ、Ｂ２Ｆに進もう。
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